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〜「青空コンサートin石巻」(ミュージックエイト社主催)山岡潤参加レポート〜

<その2>石巻市立女子高等学校吹奏楽部との競演
 翌6/6月曜日は朝10時から石巻市立女子高等学校の体育館で吹奏楽部の皆さんと合同演奏。避難所にもなっているので、避難してきている皆さんや周辺の住民の皆さんが聴きに来てくださいました。ユーフォニアムは3年の千葉さんと2年の山中さん、テューバは3年の菅原さんと2年の横山さん、同じく2年の阿部さんの5人が元気いっぱいで吹いてくれました。元気で明るい笑顔をたくさん見せてもらえたのが救いでした。最後に顧問の先生の指揮で校歌を演奏して、写真を撮ったりしました。バスでお弁当を食べながら移動です。

石巻市立北上中学校体育館でのコンサート
 午後は1時から石巻市立北上中学校の体育館での公演です。移動の道も凄まじい状態でバスの中で楽器が飛び跳ねないように気を使います。ここは被害が最も大きかった地区のひとつで、コーディネーターの松浦正敏さん(サンリツ楽器)のお話では、全校生徒の7割程の皆さんはご兄弟や親御さんを亡くされているとのことでした。この北上中学校には吹奏楽部が現在ないので、ここでだけは我々のみでの演奏。体育館のすぐ隣のグランドに仮設住宅がたくさん並んでいます。全校生徒の皆さんと10人程の住民の方が聴きにこられました。
 シングシングシングでは長い長い超絶技巧の楽しいドラムソロがあります。生徒さんはみんな手拍子で聴いてくれているのですが、ドラムの茂森輝哉さんがピアニッシモで聴かせどころを作って手拍子を自然に終わらせようとしても、終わらないのです。一定の手拍子が続いてしまいます。数分間も手拍子を止めるトライをしていましたが結局あきらめて手拍子と共にドラムソロを続けていました。
 私ははじめはこの子達はとても律儀だから手拍子をやめてはいけないと考えているのだろうと思ったのですが、ドラムソロが続く中で、何か怖い気持ちになってきました。この子達は我々が来るというので聴きに「来てくれている」けれど、心はここには無いような、とても音楽を楽しんで聴くという心の状態からはほど遠いところにいるのではないかと感じたのです。最後は音楽の先生の指揮で生徒さんは起立して我々の伴奏で校歌を歌いました。
 帰りのバスの中もとても静かでほとんどの方は眠っておられました。池袋に夜10時過ぎについて静かに解散しました。

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文:山岡潤(ユーフォニアム奏者、日本ユーフォニアムテューバ協会理事長)


6/6午前、石巻市立女子高校と合同演奏。ユーフォニアムの千葉さん(3年)と山中さん(2年)

ユーフォニアム千葉さん、山中さん、テューバパート菅原さん(3年)、横山さん(2年)、阿部さん(2年)と野本和也さん

6/6午後、もっとも被害の大きかった地区のひとつ、石巻市立北上中学校の生徒さん(現在吹奏楽部はありません)

現地のコーディネーター、サンリツ楽器の松浦正敏さん。ご自身、お店も被災されていて、まだお店が再開出来てない状態です

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